2018.12.11

薬剤師は薬局から病院に転職できる?年収や残業の実態に迫る

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「スキルアップのために病院に転職したいな」
「臨床医療にふれて患者さんとコミュニケーション取りたい」

調剤薬局やドラッグストアで働いていると、一度は病院薬剤師へのあこがれを持つ方は多いと思います。 一方で、「中途で病院に転職できるの…?」という不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな方に向けて「中途でもスムーズに病院に転職する方法」を紹介します。

この記事に書いてあること

ぶっちゃけ薬局薬剤師は病院に転職できる?

「病院への転職は難しいというけれど、中途で病院に転職はできるの?」
病院への転職を考えた時に、みなさんがまず考えることかと思います。

結論から言うと、中途であっても病院薬剤師への転職は可能です。しかし、全ての病院に可能かというとそうではありません。ひとえに病院薬剤師といっても急性期か慢性期かによって転職の難易度は大きく異なります。

ここでは、そのあたりを詳しく説明していきます。

【おさらい】急性期病院と慢性期病院の違い

念のために急性病院と慢性病院の違いを説明すると、急性期病院は緊急性の高い病気やケガを中心に高度で専門的な医療を行う病院です。それに対して慢性期病院は、症状は落ち着いているものの、まだ自宅に帰れる状態ではない患者を対象にしており、主に長期入院を目的とした病院です。

どちらのタイプを選ぶかで得られる経験が変わってくるので、病院薬剤師として何を得たいかをしっかり明確にしてから転職することが大切です。

急性期・慢性期病院の魅力は?

急性期病院は慢性期病院に比べて扱う医薬品の数が多く、幅広い業務を担当できます。その魅力にひかれて薬局から病院に転職する人は毎年一定数います。

一方の慢性期は扱う業務の幅は限定的になりますが、同じ患者さんを長期にわたって寄り添ってケアしていくことができるのが特徴です。

急性期では患者さんの入れ替わりも激しいので病状を診ることはあっても患者さんに向き合う機会は少ないものです。患者さんと多くコミュニケーションが取れるので、深く入り込んだ服薬指導ができるなど、急性期病院や調剤薬局、ドラッグストアではなかなか得られない経験を積めるのが慢性期病院の魅力です。

魅力
急性期 扱う医薬品の数が多く、幅広い業務を担当できる
慢性期 同じ患者さんを長期にわたって寄り添ってケアしていくことができる

急性期病院は慢性期病院よりも転職難易度が高い

転職難易度は、急性期病院のほうが慢性期病院よりもはるかに高くなっており、基本的に急性期では欠員が出るのを待つ必要があります。慢性期病院も決して転職が簡単なわけではありませんが、全く求人がないわけではありません。

難易度
残業
年収
急性期 高い 多め 低め
慢性期 易しい 少な目 高め

なぜ急性期病院は難易度が高いのか

残業が多く年収が低め、という条件だけ見ると、「簡単に転職できるのでは?」と思ってしまいがちですよね。なぜ急性期病院の方が転職難易度が高いのでしょうか。

理由のひとつは、慢性期病院に比べて扱う医薬品の数が多く、幅広い業務を担当できるため人気が高いということです。人気があればそれだけ求人倍率も上がりますので、難易度は上がります。

また、専門性が高いという点から知識や経験が重要視されるため、そもそも大半が新卒採用で、転職であっても経験者しか採用されないということが多々あります。
特に病床数が150~200以上の規模の病院では、ほぼ新卒採用でしか薬剤師を募集していないため、すぐに転職をしたくても欠員補充を待つしかないというのが現状です。

薬剤師の職場の中でも特に人気が高いので、年収を上げなくても人が集まります。急性期病院は待遇面ではなく、仕事のやりがいを重視する職場だといえますね。

いかがでしたか?同じ病院でも急性期と慢性期で、これだけ多くの違いがあるんですね。

病院転職に何を求めるかで、急性期と慢性期どちらにチャレンジしたら良いのかが分かったかと思います。

次からは、気になる病院薬剤師の年収と、転職後の実態に迫ってみたいと思います。

病院への転職をするべき薬剤師とするべきでない薬剤師

病院への転職はすべての人におすすめできるわけではありません。その違いを病院薬剤師の特徴とともに見ていきましょう。

待遇を下げたくない人には不向き

ご存知の方も多いと思いますが、病院薬剤師の年収は他の薬剤師の職場よりも低くなっています。

今回は、大手転職エージェントの「マイナビ薬剤師」と「ファルマスタッフ」のデータをもとに、病院薬剤師の年収相場を見ていきましょう。

マイナビ薬剤師が実施した調査によると、病院薬剤師の平均年収は521.7万円となっています。さらに40~50代の高額給与受給者も含まれているため、実態よりもかさましされている可能性があります。20代、30代といった若い世代ではもう少し年収が下がるでしょう。

もう一つ、ファルマスタッフが行った調査によると、

『関東の民間病院に勤める30歳の病院薬剤師の年収相場は、350万~400万円(時間外手当を除く)ほどです。もちろん、病院のタイプや運営状況・経営状況などによって異なります。』
とあります。長く経験を積めばそれに伴って給料も上がりますが、若いうちは仕事の忙しさから見てもかなり「割に合わない」給料だとわかります。高い給与や待遇の良さを求めている人には不向きといえます。

やりがいやスキルアップを求める人に病院はおすすめ

病院薬剤師は年収などの待遇は低いですが、そういったデメリットではなく病院薬剤師でしか経験できないやりがいを求めているならばおすすめしたい職場だといえます。

では、実際に転職するとどんな経験をして、やりがいを感じられるのか、実際に未経験から病院薬剤師に転職した方の体験談を1つご紹介します。

30代男性の病院転職体験談

私は、全国的に有名なチェーンの調剤薬局に勤めていました。

一度でいいから病院の薬剤師として勤務して、入院中の患者さんたちの一人ひとりに合わせた薬を用意したり、服薬指導したりと何かと役に立ちたいと思っていましたので、結婚を気に転職を決意しました。

患者さんは途切れることはなく、勤務時間中は忙しいです。また注射薬や点滴用の輸液を扱うのには今までよりもずっと神経を使います。ただ、勤め始めて2年半でサブリーダーのポジションが与えられ、医師の方や看護師の方とも連携が取れるようになってからはとてもやりがいを感じています。

また病院の薬剤師はもっと大変な職場であると覚悟をして転職をしたのですが、想像していたよりは大変ではないと感じています。勤務は遅くとも21時には終わるし、有給休暇を取らないと怒られるのは驚きでした。

現在薬剤管理主任にまで昇格できたので、管理部長まで昇進するつもりで頑張って続けて行こうと思っています。

ここまでのまとめ

病院薬剤師はスキル、知識面で求められることも多く大変な仕事ですが、その分やりがいや達成感というものは、調剤薬局時代よりも得られているようです。

ただしすでに説明したように、病院への転職はそう簡単ではありません。病院への転職を成功させるにはどうしたらいいか、病院転職のコツをこれからご紹介していきます。

病院への転職難易度の高さは薬剤師転職エージェントを使って攻略!

病院の求人は数も少なく難易度も高いため転職エージェントの利用が必須です。それだけではなく、どのエージェントを利用するかも非常に重要になってきます。

「とりあえずエージェントに頼めば大丈夫!」と安易に考えていると、登録したエージェントに病院求人がほとんどないケースに陥ってしまうかもしれません。。

「転職エージェントなんてどれも同じじゃないの?」と思われがちですが、実際はエージェントにより得意とする領域に差があります。つまり、病院を得意領域としている転職エージェントを利用する必要があるのです。

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スピーディーな対応で欠員募集にも対応できる

急性期病院への転職で大事なのはスピーディーな対応力です。人気が非常に高い職場で欠員補充の枠も少ないので、もし欠員補充の求人が出たらすぐに申し込まなければなりません。そのため、エージェントはすぐに枠を確保して、求職者に連絡するという対応が求められます。

薬キャリは電話対応に絞り、効率化したサポートを提供しているので、欠員補充の枠にも入ることができるのです。

親会社がエムスリーなので病院とのパイプがある

親会社がエムスリーなので、病院など医療関係の事業所とパイプがあります。よって欠員補充以外にも、薬キャリは募集をまだ出していない病院に対して「もうすぐ空きそうなポジションはありますか?」とヒアリングすることができるのです。そのため、市場に求人が出回る前に求人情報を得ることができる可能性が高いのです。

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マイナビ薬剤師は慢性期病院の求人を多数保有

慢性期は急性期ほどすぐに求人がなくなってしまうということはありません。1人の患者・病気に長く寄り添うことになりますので、自分の希望する科目で働ける職場を探すことが大切です。また、病床数によって業務の幅も異なりますので、ある程度時間をかけて豊富な選択枝の中から自分に合った求人を選ぶことが転職の成功につながります。

そのため、求人数の多い転職エージェントを利用することが求められます。マイナビ薬剤師は、病院の求人数が業界最大級で、全国約2,000件の求人を保有しています。

中にはバラエティーに富んだ科目もあり、病床数も大小さまざまな求人を持っていますので、求職者のどんな希望にも応えることができます。

可能性の幅を広げるため、慢性期の転職にはマイナビ薬剤師を選びましょう。

病院に転職する薬剤師が気になるQ&Aまとめ

【Q1】 病院とクリニックってなにが違うの?

病院とクリニック、ひとくくりにされることもありますが、いくつかの違いがあります。

ひとつは、入院設備の有無です。医療法では、「20床以上の入院施設を持つ医療機関」が病院と定義されていて、無床または19床以下の入院設備のある医療機関がクリニックとなります。

ですので、当然病院の方が配属されるスタッフの数、薬剤師の数も多くなります。

二つ目は、教育体制の整備です。クリニックは個人開業や、複数科でも身内開業の場合が多く、教育体制が整っていなかったり、偏りがある場合が多く見られます。

三つ目は夜勤や土日出勤の有無です。病院で働くスタッフは薬剤師を含め基本的に夜勤や土日出勤があるものですが、クリニックは診療日、診療時間が決まっていますので、夜勤などが発生することはほとんどありません。

薬剤師として働くうえでも大きな違いがありますので、どちらが自分に合っているかをよく考えてから転職活動しましょう。

【Q2】病院薬剤師のメリットは?

これまでお伝えしてきたように、病院薬剤師には他の職場にはないメリットとして以下のようなものがあります。

  • 調剤薬局やドラッグストアでは身に着けられない知識/経験が手に入る
  • 臨床医療に携われる
  • 医師と連携しながら踏み込んだ服薬指導ができる
  • 病棟薬剤業務実施加算で追い風がふいている

特に経験値、スキルアップといった面は病院薬剤師として働く一番のメリットかと思います。また、チーム医療の一員として医師や他の医療スタッフと連携を取りながら臨床医療に携われるというのも、病院ならではです。病院によっては先端医療に触れる機会もあるでしょう。

病院薬剤師としてこんな環境で働きたい、という明確な目標があれば、やりがいを感じられる仕事になるでしょう。

【Q3】病院薬剤師のデメリット

病院薬剤師のデメリットについては以下のようなものが考えられます。

  • 給与が低い
  • 勤務時間が長め、残業が多め
  • 人間関係が悪いことが多い

給与、待遇面に関しては、大きな期待はできません。転職してからも大きく増えるということも考えにくいので、そういったものとある程度諦めて転職するしかないでしょう。また、様々な業務ができるというのはメリットにもなりますが、反面勤務時間が長く、残業が多いというのは負担になります。

他にも、人間関係がストレスになることが多い職場です。調剤薬局やドラッグストアでは人間関係が悪ければ店舗異動といった手段も取れますが、病院ではそれもできないのがつらいところですね。

病院薬剤師は大変な部分も多いですが、やりがいや経験はそれに勝る価値があります。そのため、転職業界においても非常に人気の職種になっています。

転職を成功させる上で大切なのは行動力です。「思い立ったが吉日」という言葉があるように、早めの行動を心がけて、しっかりと転職エージェントを活用して悔いのない転職を実現しましょう。


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