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MR薬剤師の仕事内容・年収まとめ|転職でMRになる方法も紹介

「MRの業務内容を知りたい」 「MRは高年収って聞くけど、実際どのくらいもらえるの?」

この記事ではMRの基礎情報はもちろん、薬剤師がMRに転身するための方法について詳しく紹介していきます。 MRに興味のある薬剤師はぜひ最後までお読みください。

この記事に書いてあること

1.MR薬剤師の仕事内容

MRとは、製薬会社で自社医薬品の営業活動を行なう仕事を指します。医薬情報担当者(Medical Representative)とも呼ばれています。

MRの主な業務内容は、自社医薬品の営業活動です。しかし営業活動といっても自社医薬品の販売促進活動ではなく、プロモーション活動を指します。

MRのプロモーション活動とは、自社医薬品の副作用など医薬品安全性における情報提供・収集を行う業務のこと。そのため、医薬品に関する幅広い知識が求められます

MRの仕事内容を正しく理解するために、まずは以下の2点を確認しておきましょう。

  • 1. 就職する製薬会社ごとに専門とする医薬品の領域が異なる
  • 2. MRが扱う薬は医師の処方箋を必要とする「医療用医薬品」のみである

MRは、製薬会社ごとに得意とする疾病領域があるため、取り扱う医薬品や営業先が異なります。担当したい領域や扱いたい医薬品がある場合には、事前に調べておきましょう。

またMRが扱う薬は、医師の処方箋を必要とする「医療用医薬品」のみです。ドラッグストアで手に入るような「一般医薬品」は扱っていません。

次にMRの仕事をよりイメージしやすいよう、MR薬剤師がどのような1日を過ごすのか見ていきましょう。企業によって違いはありますが、平均的な例は下記の通りです。

【あるMR薬剤師の1日】

8時〜9時:卸売会社に行って施設ごとの薬の在庫や使用状況を確認する

9時〜10時:会社に戻り必要な資料の収集など事務作業を行なう

10時〜17時:営業車で病院・調剤薬局などの営業先を巡回する(※昼ご飯は各自でとる)

17時〜19時:帰社後、伝票整理や資料作成などの事務作業を行なう(※売上管理や講習会の話がある場合のみ)

仕事内容や勤務時間は日によって異なりますが、MRは1日の多くの時間を営業活動にあてることが特徴です。

2.MR薬剤師の年収・待遇は?

MRの平均年収は650万円前後です。新卒の年収は350万~440万円程度と高く、40代に至っては1000万円を超える企業もあります

以下の表をご覧ください。薬剤師転職エージェントにヒアリングした情報を元に作成した職種別年収の一覧です。

【職種・職場別の薬剤師の年収】

年齢 MR 調剤薬局 病院
20代 500-700万 450~500万 380~450万
30代 680-800万 500~650万 450~550万
40代 700-1000万 600~750万 550~600万
50代 700-1000万 600~800万 550~700万

※上記は薬剤師転職エージェントにヒアリングした情報

調剤薬局や病院と比較した場合、MRの年収は100〜200万程度高いことがわかります。その理由は、インセンティブの割合の高さにあります。

MRの給料の内訳は、基本給・手当・インセンティブに分けられます。企業によって給与内訳の比率は異なりますが、平均すると基本給5〜6割・手当1〜2割・インセンティブ2〜4割程度です。

MRは他業種と比較してもインセンティブの割合が高いため、結果を出すほど給料は高くなります

さらにMRは、調剤薬局や病院よりも休みが多い点も魅力です。MRの場合は一般企業に属しているため、土日休みの場合が多いほか、年末年始やお盆休みなどの長期休暇もあります。

3.MRを目指す薬剤師が注意すべき3つのポイント

ここまでMRの魅力的なポイントを紹介してきましたが、注意すべきポイントがあるのも事実です。詳しくみていきましょう。

3-1. MRは転勤が多い

MRは転居をともなう転勤が多い職種です。医療機関は全国に点在しているため仕方がないといえるでしょう。

転勤の頻度は企業によって異なりますが、2〜3年に一度程度が平均です。そのため転勤の多さを理由に、MRから転職してしまう人もいるようです。

とはいえ、全国各地どこに飛ばされるかわからない、といったやみくもな転勤はほとんどありません。希望勤務地や家庭の事情を配慮した上で、勤務地を決めてくれる場合が多いです。

外資系などの一部の企業では、転勤がない場合もあるようです。MRに転職する際は、その企業の転勤頻度や範囲をあらかじめ確認しておきましょう。

3-2. MRは1日の移動距離が長い

MRは車で移動することが多い仕事です。地方担当の場合は移動距離も長くなりがちで、都心部の担当だとしても車の渋滞などに悩まされる場合が多いでしょう。

移動距離が長いMRは月に1,000km、1日100kmを超えることもあります。そのため、体力的にきついと感じる人も多いようです。また1日のほとんどを一人で過ごすので、モチベーションを保ちにくいという人もいます。

車の運転が苦手な薬剤師は、MRに転向すべきかどうかも含めて検討してみてはいかがでしょうか。

3-3. ノルマが精神的につらい

MRといえば、きついノルマを連想する方も多いでしょう。確かにMRは営業職のためノルマがあり、精神的に追い詰められてしまうMRもいます。個人目標がなくても個人の売り上げが目のつく場所に提示されているケースが多いようです。

ノルマが達成できなければ精神的に追い込まれるだけではなく、給料や昇給にも影響します。成績のために長時間労働や休日出勤を繰り返していると、体力的な負担も大きくなってしまうでしょう。

その点、内資系企業は外資系企業と比較すると、営業ノルマが低い場合が多いです。また最近では、個人ノルマではなくチーム制での営業ノルマを設定している内資系企業も増えています。

競争力に自信がない薬剤師は、外資系よりも内資系企業への就職がおすすめです。

4.MRに向いている薬剤師は?MRになるための方法

ここまで紹介したMRのメリットデメリットにをふまえ、MRにはどんな人が向いているのか、そして薬剤師からMRになるための方法について紹介します。

4-1. MRに向いている薬剤師

MRに向いている薬剤師の特徴として、以下の2つが挙げられます。

  • 人と話すことが好き
  • 薬剤師は営業職のため、大前提として人と話すことに抵抗のない人が求められます。クライアントである医療関係者とより良い関係を築ける傾聴力や、ニーズを満たせる提案力なども必要です。

  • 人懐っこい性格
  • 営業職である以上、やはり人間的魅力も大切です。いくら有能であっても、無愛想なMRは好かれません。顧客の中には高齢の医師もいるため、人懐っこく相手に可愛がられる性格の薬剤師は好成績の場合が多いです。

    クライアントと長い付き合いをするためには、密なコミュニケーションを通して担当者の信頼を勝ち取らなければいけません。

4-2. そもそも薬剤師は転職でMRになれる?

結論からいうと、薬剤師からMRへの転職は難易度が高いです。というのも、MRには薬剤師免許など国家資格が不要なため、競争相手が多いからです。

MR職の選考では、営業ノルマを達成するための目標達成能力や医師とやりとりできる高いコミュニケーション能力、また医療・薬学に関する専門知識などが問われます。

一方で、MRは未経験からの転職事例も数多くあります。なぜならMRは離職率が高く、入れ替わりが激しい職種だからです。面接通過率も50%程度と、ほかの職種と比べると高めなのでチャンスは十分にあるでしょう。

また、MRが所持している資格の一つである「MR認定証」をあらかじめ取得していると、選考時に優位になります。MR認定証とは、公益財団法人MR認定センターが実施するMR認定試験に合格し、6ヵ月間のMR経験を修了した際に交付されるものです。「MR認定証」を取得している場合、即戦力と見なされ面接通過率が高くなると考えられます。

事前準備はもちろん、面接時にはMRに転職する目的を明確にし現場で何をしたいのかきちんと面接官に訴えることが大切です。

4-3. MRに転職するなら薬剤師転職サイトに登録しよう

MRへの転職は難易度が高いため、一人の力では限界があります。そこで薬剤師転職サイトを利用しましょう。転職サイトには一般には公開されない非公開求人も多数存在します。登録をすれば、豊富なMR求人を紹介してもらえるでしょう

転職サイトを選ぶ際には、「企業求人の多さ」と「面接対策の手厚さ」を重視するのが大事です。掲載求人が多ければ多いほど、選択肢は広がるでしょう。

専門職であるMRは、面接対策も必須です。知識と経験が豊富な転職エージェントであれば、面接通過率を高めるためのアドバイスなどもしてくれます。

マイナビ薬剤師は、業界トップクラスの求人数。転職エージェントが応募企業に直接足を運んでいるため、求人票だけでは拾いきれない細かい情報も伝えてくれます。面接時に同行もしてくれるなど、親身で丁寧な対応に定評があります。

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まずは複数の転職サイトに登録し、比較検討した上であなたにぴったりの転職サイトを利用しましょう。

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5.MR薬剤師に関するQ&A

最後にMRについて気になるポイントをQ&A方式でご紹介します。

5-1. 薬剤師免許を持っているとMRへの就職・転職で有利?

薬剤師免許を持っていると、MRの転職に有利に働く場合があります。専門知識を持っていると評価され、選考を通過できる可能性が高まるからです。

またMRとして働く場合、多くの企業でMR認定証の取得が義務付けられています。事前にMR認定証を取得していれば、即戦力となるため選考時に有利に働きます。MR認定証を持っていなくても、入社した後にMR認定試験を受験、取得させる企業がほとんどです。

しかも薬剤師の場合、薬剤師免許があればMR認定試験で6科目中3科目が免除されます。

非薬剤師と比較すると、薬剤師はMR認定証を取得するハードルが低いといえるでしょう。

5-2. MR薬剤師のキャリアプランは?

薬剤師資格を持ったMRのキャリアプランは多岐に渡ります。具体的には以下のようなキャリアプランがあります。

  • 定年まで勤務
  • 約4割の薬剤師は、キャリアチェンジせず定年までMR薬剤師として企業で勤め上げています。

  • 調剤薬局やドラッグストアなどに転職
  • 約2〜3割の薬剤師は、ハードな仕事内容や転勤の多さなどを理由に調剤薬局やドラッグストアに転職します。当然収入は減ってしまいますが、転職によってそれをカバーできるなら正しい選択といえるでしょう。

  • 調剤薬局にパートとして働くか他業種へ転職、または起業
  • 残りの3〜4割の薬剤師は、早期退職して勤務条件が柔軟な調剤薬局にパートに出るか、MRの経験を生かして多業種へ転職。さらに起業する人などさまざまです。

MR経験のある薬剤師は、高いコミュニケーション能力や専門知識、タフな精神力といった、MR時代に培ったスキルを生かし、キャリアチェンジを行っている場合が多いといえます。

5-3. コントラクトMRって何?

近年、MRへの転職を目指す人から注目されているコントラクトMRという職種をご存知でしょうか?

コントラクトMRとは、製薬企業ではなくCSOに所属するMRのことを指します。CSOとは、「Contract Sales Organization 」の略で、日本語で「医薬品販売業務受託機関」を意味します。医薬品の営業マーケティング業務を、アウトソーシングサービスとして提供している企業のことです。

コントラクトMRは製薬企業に派遣される形ではあるものの、雇用形態はCSOの正社員です。製薬企業勤務のMRと比較すると、複数のプロジェクトに参加できるため、様々な医薬品を扱いたいという薬剤師におすすめです。

またコントラクトMRは通常のMRよりも転職難易度が低く、未経験でも転職しやすい傾向にあります。そのためコントラクトMRを経験したのち、製薬企業勤務のMRにキャリアアップする薬剤師も多数存在します。

5-4. MRとMSの違いは?

MRとよく混合されがちな営業職にMSがあります。両者の違いをご存知でしょうか?

MRとMSの違いは、勤務する企業にあります。

  • MRは「Medical Representative」の略。製薬企業の営業部門。
  • MSは「Marketing Specialist」の略。医療品卸会社の営業部門。

具体的な業務内容に関しては、以下の2点が異なります。

  • 営業対象の違い
  • MRは自社製品の営業のみを行ないますが、MSは様々な企業の医薬品を扱います。そのためMSは、より中立の立場から情報を提供することが特徴です。

  • 価格交渉の有無
  • MRは価格の交渉は行ないません。一方MSの場合、病院や調剤薬局に対して価格交渉を行ないます。

MRと比較すると、MSの方がより多くの医薬品を取り扱い、代理店的な役割を担っているといえるでしょう。

6.【コラム】MRの市場が小さくなっているってホント?

MRの数は年々、減少傾向にあります。MR白書によると、2017年は前年度から1.2%減少の6万2433人。MR数がピークだった2013年に比べると、3,000人余りも減っています。下記の表を見てもわかるように4年連続と、減少に歯止めがかかりません。

MR市場規模減少

(引用)※anwersニュース

理由としては、薬価の引き下げや後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及などが挙げられます。国内市場は厳しさを増し、先行きの不透明さから新卒採用を行なっていない企業もあるのです。

とはいえ、MRという職種自体がなくなるわけではありません。コミュニケーション能力の高い人や、高い営業成績を維持できる人は重宝されます。

調剤薬局や病院勤務と比較するとMR薬剤師は年収が上がり、休みもフレキシブルになる傾向が高いです。キャリアチェンジを検討している人は、必要以上に悲観的にならず目指してみることをおすすめします。