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薬剤師がダブルワークを始めるには?単発派遣・バイト求人の探し方やデメリットも

2016年に厚生労働省は、それぞれの企業が就業規則を作成する際に参考にする「モデル就業規則」において、兼業・副業を容認する様式に改めることを発表しました。
薬剤師にとっても、この流れは無視できません。しかし、実際にダブルワークをしたいと考えるなら、ダブルワークをするための条件、おすすめの案件、メリット、デメリットについて考えておきましょう。

この記事に書いてあること

【注意】薬剤師のダブルワークの条件とは

実は、薬剤師の中でもダブルワークができない人がいることはご存知でしたか?ダブルワークをするためには条件があるのです。

国家公務員・地方公務員として働く薬剤師

まず、国家公務員として薬事行政・薬事衛生・環境衛生に関わる仕事をしていたり、地方公務員として保健所に勤務していたりする薬剤師は、ダブルワークはできません。これは、法律が国家公務員・地方公務員に対し、職務に専念するために副業を禁止しているからです(国家公務員法第96条、地方公務員法第30条)。

小規模な不動産投資など、職務の専念に影響しない程度の副業は認められていますが(人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について第1項関係第4項)、ほかの企業への社員としての勤務は禁止されています(人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について第1項関係第1項)。

つまり、薬剤師としてほかのドラッグストアや薬局でダブルワークをしたりするのはもちろんダメですし、薬剤師とは関係がない仕事をするのも難しいでしょう。

管理薬剤師として勤務している薬剤師

次に、管理薬剤師として特定の薬局に勤務している薬剤師のダブルワークにも注意が必要です。薬事法7条3項によって、管理薬剤師は自分が登録した薬局以外の場所で薬事に関する実務に就いてはいけない決まりになっています。

つまり、たとえダブルワークであっても、普段勤務する薬局以外で薬剤師の仕事をしてはいけないのです。ただし、薬剤師の資格とは関係のない仕事だったら、管理薬剤師であってもダブルワークはできるという点も押さえておきましょう。

2つ目の職場は単発派遣がおすすめ

薬剤師がダブルワークを検討する場合、パートの掛け持ちか、単発派遣の求人に応募するのが一般的です。パートを掛け持ちする場合、次のようなデメリットが生じる点を頭の隅に置いておきましょう。

パートを掛け持ちする場合のデメリット3つ

1.残業代が付く可能性が低い

まず、残業代は付きにくくなります。例として、1日9時間仕事をする場合を考えてみましょう。Xという薬局で4時間、Yという薬局で5時間働いた場合、残業代はつきません。
XとYの給料計算が別々に行われる以上、どちらの薬局でも1日8時間を超えて働いていないものとして扱われるためです。しかし、Xで9時間働いた場合は、1時間分の残業代が付く可能性が高くなります。

2.社会保険に加入するのは厳しい

また、社会保険への加入という点でも、パートの掛け持ちはしないほうが有利です。パートが社会保険に加入する場合、勤務先の正社員の1週間の所定労働時間の4分の3以上勤務していることが条件となります。
つまり、正社員の1週間の所定労働時間が40時間だった場合、週に30時間以上働く契約であれば、社会保険に加入する義務が生じるのです。先ほどのように、パートを掛け持ちしている場合は、いずれの薬局でも1週間に働いている時間が30時間を下回ってしまうため、社会保険に加入するのは厳しいでしょう。

3.昇給に関して

さらに、昇給を目指しているなら、勤務時間が長いほうが上司に判断してもらいやすくなる可能性も高まります。

やっぱり単発派遣がダブルワークにおすすめ

このようなことから、ひとつの勤務先でなるべく長く働くほうが有利でしょう。ですから、薬剤師としてダブルワークをするなら、メインの勤務先をひとつ決め、仕事や家庭やプライベートの都合に合わせ単発派遣の求人に応募するのをおすすめします。

ダブルワークのメリット

ここで、薬剤師がダブルワークをするメリットについて考えてみましょう。

収入が増える

まず、ダブルワークをすれば収入は増えます。「転職をするつもりはないが、もう少し収入を増やしたい」という場合なら、空いた時間に単発派遣をするのはやはり効果的です。
たとえば「時給2,500円、勤務時間8時間」という案件を月3回こなした場合、それだけで月6万円(=2,500円×8時間×3回)の収入になります。年にすると72万円の年収アップです。

新しい知識が実際の仕事を通じて身に着く

また、普段とは違う職場で働くことで、新しい知識を実際の仕事を通じて身に着けることができるのもメリットです。たとえば、普段は調剤薬局やドラッグストアに勤務して調剤経験を積みつつも、単発派遣で病院薬剤師の業務を経験すれば、注射や点滴の調剤スキルなど、これまでとは違ったスキルを身につけられ薬剤師としてのスキルアップができるでしょう。将来、転職活動を行う際も、経験した業務が多いのはプラスに評価される場合もあるのです。そこで、薬剤師としてのキャリアアップのための勉強の一環として、ダブルワークに取り組んでみるのもおすすめします。

ダブルワークのデメリット

一方、ダブルワークには次のデメリットがある点も覚えておきましょう。

体力が必要になる

まず、労働時間も当然増えるため、体力に自信がない人は注意して取り組んだほうがいい点です。過労がたたって倒れてしまっては、本業の仕事もできなくなってしまう点にはくれぐれも注意しましょう。単発の派遣は自分の体調と相談しながら案件を選べるのがメリットなので、疲れが溜まってきたときは本業のみに集中するなど、臨機応変に対応するのをおすすめします。

応募できる案件自体が出回らない可能性がある

また、地方でも特に人口の少ない地域であった場合、ダブルワークとして募集している案件自体が出回らない可能性もあります。都心部で働いているならあまり気にしなくてもいいですが、求人数が少ないために地域によってはダブルワークに取り組むこと自体が難しい場合もある点を認識しておきましょう。

薬剤師がダブルワークを始めるには

まず今の勤務先がダブルワーク可能かを確認

まず、正社員・職員として働いている薬剤師は自分が所属している勤務先がダブルワーク可能かどうかを確認しましょう。パート、アルバイト、非常勤職員として働いている場合は、ダブルワークは基本的に問題ありませんが、所属している勤務先には一言伝えておくのがおすすめです。

単発派遣を取り扱っている派遣会社への登録

今の勤務先に確認をとったうえで、薬剤師が実際にダブルワークを行う場合、単発派遣を取り扱っている派遣会社への登録から始めるのをおすすめします。コーディネーターが取引のある薬局、ドラッグストアチェーン、病院などからの依頼を受けて求人を紹介してくれるため、自分で求人を探す必要がないからです。

もちろん、すぐにダブルワークをするつもりがなくても、登録だけして、希望の条件にあう求人があったら働いてみるといった使い方もできます。一度、派遣会社のコーディネーターと話し合い「すぐに働きたい」「いい案件があれば応募したい」などの条件をすり合わせましょう。

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